「万安科技」が自動車部品の軽量化事業を強化

12月7日、「浙江万安科技股份有限公司」(「万安科技」)は、総額3億8800万人民元の私募債の発行を発表した。使途はエアプレッシャーディスクブレーキ年産30万台の新設プロジェクト、自動車シャーシ用アルミ合金軽量化で年産20万セットの新設プロジェクトの建設投資および流動性の補完。その中でも、自動車シャーシアルミ合金軽量化プロジェクトは、低圧鋳造法を導入し、主にアルミ合金製シャーシサブフレームを生産する。

このプロジェクトは、総投資額は2億1100万元。工場の敷地面積は15775平方メートル。主に自動車用アルミ合金製シャーシサブフレームを生産する低圧鋳造生産ライン、自動化・後洗浄ラインと周辺機器である低圧鋳造装置、中子振砂装置、Xプローブ装置、T6熱処理装置、5軸マシニングセンター、中子製造装置などの生産設備の調達にあてられる。プロジェクト完了後は、年間20万セットの生産量を予定している。

「万安科技」の自動化で生産されたシャーシは、乗用車と商用車に利用される。部品の主なものはスチール製サブフレーム、ねじれ防止用のビーム、コントロールアーム、アルミ合金鋳造サブフレームである。近年の新エネルギーを利用する自動車産業の発展に伴い、これに対応する自動車用部品産業の規模が急速に拡大している。同社は、この機会を捉えて、アルミニウム合金を利用することで軽量化された自動車向けシャーシの構造部品の研究開発に力を入れており、今後2年以内で量産化される見込みだ。

「万安科技」は、自動車シャーシ用のアルミ合金軽量化プロジェクトの実施により、当社のアルミ合金製サブフレーム製品の生産能力を高めて拡大している需要に対応する。その結果市場シェアとブランド影響力をさらに高めることができると述べている。また、先進的な自動生産設備の導入により、効率の向上、生産工程の短縮、加工技術の最適化を図り、当社製品の品質をさらに向上させていく。

アルミニウム合金への材料転換は、自動車の安全性にも重要な役割を果たしている。大きな耐荷重を要するクラスの自動車の構造部品として、すでに使用されており、その普及率は今後大幅に増加することが予想される。関連調査によると、自動車のシャーシ軽量化の市場規模は、2025年には398億元に増加すると予想されている。一方、アルミニウム製のコントロールアーム、サブフレーム、ステアリングナックル、ブレーキキャリパーの軽量化製品の普及率も大幅に増加することが予想され、これによりアルミニウム合金による軽量化の市場規模は継続的に成長すると考えられる。

1999年に設立された「万安科技」は、2011年に深セン証券取引所に上場された。現在、子会社11社、持株会社・持分参加会社3社を有し、浙江省諸曁市にある本社は主に自動車部品製造工程、安徽省寧国にある子会社は鋳造工程に充てられている。事業内容は、フロントおよびリアシャシーのサスペンションシステム、自動車用電子制御システム、空圧ブレーキシステム、油圧ブレーキシステム、クラッチ操作システム、シャシーサブフレームなどとアルミ鋳造部品の製造である。

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