「華人運通」の一体型特大ダイカストリアキャビンの量産がスタート

過日、「華人運通高合自動車」(「華人運通」)と「拓普集団」が共同開発した7200トン巨大ダイカストマシンから作り出される一体型特大ダイカストボディ後部リアキャビンが生産に入ったと発表された。これは、昨年末に「華人運通」と「上海交通大学軽合金国家工程センター」が共同で開発した特大鋳造用低炭素アルミ合金材料「TechCastTM」の技術を応用したものである。「華人運通」は、優れた製品開発と自動車製造能力を誇るテクノロジー企業であり、「拓普集団」は自動車部品の研究開発と製造を担う企業である。両者は、スマートカーの完成車ボディ、シャーシ、熱管理、空調システムなどの先進技術の量産化を共同で開発してきた。今回、両社が特大ダイカストボディ後部キャビン構造部品の製造で連携したことで、スマートカー分野で両者の持つ技術の先進性をさらに高めることができた。高合自動車は今後も「TechCastTM」技術を通して、ユーザーに素晴らしい製品を提供しつづけるだろう。

バーチャルシミュレーションとベンチテストによる検証を繰り返し、「華人運通」と「拓普集団」はついに7200トンの巨大ダイカストマシンを開発し、一体型の大型ダイカストリアキャビン構造部品の量産を開始した。これにより、「華人運通」は大型一体型のダイカスト製品を量産化できる国内唯一の自動車メーカーとなった。

自動車製造において、鉄骨構造をアルミニウム合金部品に置き換えることで、一般的に20%~30%の軽量化が達成できる。軽量化によりエネルギー消費の効率化をはかり、車両の航続距離の延長を実現することができる。一体型ダイカスト技術は従来の車体工程と比較して、統合性とデザインの柔軟性に特徴がある。一体型ダイカスト成形では、プレス加工から溶接までの複雑な工程がなく、部品点数の削減と接合工程の簡素化が実現できる。さらに、一体型はリサイクル率100%が可能で、より低炭素で環境に優しいデザインと言える。一体型特大ダイカストボディ後部キャビンの量産は、生産効率の向上と軽量化を実現する「イノベーションコード」となり、自動車全体の一体型部品の統合設計、変革性材料の自主研究開発、巨大ダイカスト設備のアップグレードなどに産業の変革をもたらしていくであろう。

大型鋳物用低炭素アルミ合金材「TechCastTM」は、熱処理が不要の合金材で、低炭素合金技術の大きな先駆けとなり、自動車産業に先駆的な需要をもたらすであろう。同クラスの他材料と比較して流動性が15%以上、強塑性率が30%以上それぞれ高く、衝突安全性など高い性能を有している。

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