第1四半期決算 パワーバッテリ企業は減益 自動車部品メーカーの半数増収増益(注目)
中国工業報は、各社の第1四半期決算を掲載、国内の主要自動車部品の上場企業25社は原料価格上昇の影響を受けたと報じた。パワーバッテリ分野の上位5社は純利益が減少。従来の部品企業18社のうち、10社が増収増益、4社が減収減益、4社が増収減益となったことが明らかになった。
従来の部品企業の半数は増収増益:
国内の自動車部品主要上場企業18社うち、華域汽車、万向銭潮、拓普グループ、徳賽西威、新鵬、華陽グループ、四維図新、博俊科技、躍嶺、蘇澳伝感の10社が「増収増益」、濰柴電力、均勝電子、一汽福維、雲内電力4社が「減収減益」、星宇、東安電力、新泉、双林4社が「増収減益」となった。
第1四半期、パワーバッテリ企業が減益:
新エネルギー自動車産業は、部品の一新と高級化で新たな市場獲得に挑戦する。第1四半期では、新エネルギー車向けの原料企業である贛鋒锂業と天斉チタンリチウム業界は大きな利益を得たが、パワー電池の寧徳時代(CATL)、欣旺達、億緯锂能、威孚高科、国軒高科の上場5社は増収減益となった。
EVへの転換は世界的に進んでいるが、二酸化炭素排出量削減の要求レベルが厳しくなる中、急成長する新エネルギー自動車産業は、パワーバッテリー需要をますます高めている。またリチウム、コバルト、ニッケルなどの主要原料の価格が高騰しているが、中国国内の電池用炭酸リチウムは16ヶ月間値上がりが続き、価格は10倍近くまで上昇した。電気自動車業界向けに専門情報を提供するBenchmark Mineral Intelligenceは世界のリチウム価格が2021年は前年比280%の上昇、2022年の第1四半期には2021年比で、さらに127%上昇したと発表した。
工業情報化部原材料産業局が5月1日に発表した2022年第1四半期の非鉄金属産業運営は、新エネルギー産業の需要拡大、リチウム資源の供給逼迫などの影響を受け、国内のニッケル、コバルト、電池用炭酸リチウムの平均価格はそれぞれの19万元/トン、52万5000元/トン、421万元/トンで、先月同期比は43.2%、54.4%、456%となった。業界関係者は、原材料価格の上昇が粗利率の低下を招き、パワーバッテリ業界全体に低収益化の影響を及ぼしている。
原料を確保するために、産業チェーンの川上確保を目指すパワーバッテリ企業は少なくない。4月21日、寧徳時代は、ホールディングス株子会社の宜春時代が宜春リチウム鉱山の試掘権を獲得し、リチウム資源の探査と開発を加速すると発表した。寧徳時代はこれまでにも、株式保有などを通じて海外のリチウム鉱山に出資している。
また、欣旺達や国軒高科など多くのパワーバッテリメーカーは、原料価格変動の影響を抑制するために国内外のリチウム鉱山の供給権を資本参加や契約などの方式により取得している。
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