「湘投金天アルミ」 新エネ車用ブレーキディスクの開発に成功

6月28日、湖北省武漢市で開催された「第1回中国新エネルギー・インテリジェント・コネクテッド・ビーイクル大会」で、中国自動車工業協会が2022年度中国自動車サプライチェーン・イノベーション優秀賞を発表した。受賞は「湘投金天アルミ」で、同社が自主開発した新エネ車用アルミ基ブレーキディスクが対象となった。

「湘投金天アルミ」は長年、粉末冶金法によるアルミ基複合材ブレーキディスクの研究開発に注力してきた。同社の研究チームが開発した粉末冶金法で製造するブレーキディスクは時速120km/h都市鉄道用向けに実用化されている。また昨年末の湖南省生産性促進センターによる審査にも合格している。粉末冶金法によるブレーキディスクは同社の独自開発品である。

鋳鉄製と比較した場合、アルミ基複合材はブレーキ性能とハンドイング性能に優れ、ノイズ・ジッター・制動力不足などのトラブルがなく、軽量化・電気効率の向上・操縦性・耐食性などの面において有利であることが実験で明らかになった。ブレーキディスクを鋳鉄製からアルミ基複合材に変えた場合、ブレーキシステムだけで約15㎏の軽量化が可能である。航続距離500kmの新エネ車を例にすると、同じ航続距離でバッテリー負荷は3,000kWh低減できる。年間2万km走行した場合、電気自動車1台で電力を120kWh節約し、これは標準石炭48㎏の節約、もしくはCO2排出量の120kg減少に相当する。アルミ基複合材ブレーキディスクを電気自動車100万台に搭載した場合、CO2排出量を年間12万㌧削減することになる。さらに、アルミ基複合材ブレーキディスクを搭載することでバッテリーの航続距離を延長することができる。1台の電気自動車でバッテリー関連コストを1,000元削減した場合、10万台で約1億元削減する計算となる。

「湘投金天アルミ」の蒋兆汝会長によると、同社は広州自動車工程研究院と共同で中国自動車工業協会向けに「純電気自動車用アルミ基複合材ブレーキディスクに関する性能要件と試験方法」に関する協会基準を準備しており、今年の下半期に交付の予定であるという。同基準の策定は、国内における新エネ車用アルミ基複合材ブレーキディスクに関わる基準の空白を埋めることになる。同時にGAC、BAIC、SAIC、BYD、NIO、Xpengなどの新エネ車メーカーと提携して、ブレーキディスクに関する新材料・新技術の研究と実用化を共同で推進している。

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