「明泰アルミ」 自動車の軽量化に注力
自動車の全重量の内、ホワイトボディは全体の30%と大きな重量を占めている。軽量化を図るためにアルミ合金材をのボディに利用することで重量を0~15%減らすことができる。またアルミ合金は衝撃吸収性能に優れ、衝突安全性を高めることができる。また、車体の軽量化により、衝突時の運動エネルギーを減少させ、衝撃力が緩和される効果を有する。
現在ボディパネル向けに2000系、5000系および6000系アルミ合金が利用されている。アルミ合金材は軽量で、比強度・比剛性・弾性率・電気伝導率・熱伝導率が高く、表面着色が容易で、耐衝撃性・耐食性・耐摩耗性・加工性・成形性・リサイクル性・蓄熱性および省エネ性能に優れている。
「明泰アルミ」はドア・ボンネット・フェンダーなどの部材に、5182アルミ合金板を開発した。このアルミ合金製品はスタンピングに適しており、加工後に亀裂は発生しない。
アンダープレートとコンプレッサー向けに開発した軽量化部材として、5083、5754、5052アルミ合金板がある。ホイール用厚板には主に6061アルミ合金が使用されている。6061アルミ合金板は厚さ0.30~600㎜、幅150~2600㎜の範囲で製造・加工が可能だ。
「明泰アルミ」は自動車軽量化向けの新材料研究に活発に取り組んできており、これまでにドア・ボンネット・ルーフ・アンダープレート・ホイール・フェーンダー・熱交換器(ラジエーター)・パワーバッテリー・リフト・コンプレッサーなどの部品用に、各種アルミ板・ストリップ・箔製品を開発している。
参考:
ホワイトボディ:自動車の製造工程で塗装する前の車体のこと。塗装前のボディシェルのこと。
ホットスタンピング:金属素材を高温加熱しこの状態でプレス成型したのち金型内で急冷させることで軽量で丈夫な部品を製造する工法。
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