アルミ相場は春節前に再び2万元台に回復

2ヶ月間以上「タフ」な調整の後、上海のアルミ契約価格は徐々に回復し、最近は再び20,000元/トン台に回復した。しかし、2021年当時の20,000元/トンとは、市場環境は全く違っている。では、最近のアルミ価格上昇の主要な原因は何か、また1月の相場について何に注目しなければならないのか、次に説明する。

ヨーロッパのエネルギー危機への懸念。これがアルミ価格を支える:
最近、ロシアからヨーロッパ向けのガス供給量が絞られている。そのため天然ガス価格は次々と最高値が更新されている。その結果ヨーロッパでの電気料金が高騰している。ヨーロッパでは、エネルギーの確保が深刻化しており、電解アルミ工場は減産や生産停止に追い込まれいる。Shanghai Metals Market(SMM)の調査によると、現時点で削減された生産能力は80万トン/年を超えたという。このまま天然ガス問題が解決されなければ、エネルギー価格はさらに上昇し、ヨーロッパの電解アルミ工場の減産幅は拡大していくだろう。現在、欧州にあるLondon Metal Exchange(LME)アルミ在庫は減少傾向にある。減産と重なり、供給がタイトとなり、欧州の輸入量が増加するといった動きが見られるかもしれない。この場合、アルミニウム大国としての中国からの輸出量は増加する可能性が高い。また中国のアルミニウム川下での需要をサポートするだろう。

中国内で電解アルミ在庫減少。アルミ価格の下支え:
2022年1月4日のSMM統計によると、国内のアルミ在庫量は総計80.1万トンであった。昨年11月中旬の103.8万トンから約24万トン減少した。主な減少地域は無錫、南海など川下の消費地に集中している。2021年の在庫の積み増やし開始時期は例年よりも早かったが、年末までの在庫量は減少し続けた。これは需給のファンダメンタルズが好転していることを反映したものである。

まとめ:
全体的には、欧州のエネルギー危機を起因とした電解アルミの減産と国内在庫の減少が最近のアルミニウム価格の高止まりを支えている。1月からは2つの要因で価格上昇の影響が徐々に弱まると予想している。国内の需給状況について、雲南省、内蒙古自治区、山西省などの地域では電解アルミの生産は再開され、1月の生産量はやや戻ると見込まれている。電気コストや原材料・副資材のコストが下がったことで、現在アルミコストは18,000元/トンを下回り、製錬企業の収益性は回復している。春節の連休前に川下の加工企業も休みに入り、アルミの需要が弱まる。1月のアルミ価格はいったん高値を付け、それから下落に転じるだろう。それゆえ価格については過剰には楽観視できない。

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