2022年春節連休中のボーキサイト市場状況

春節の連休中においても、輸入ボーキサイト鉱石の出荷は通常通り順調で、海上運賃は小幅値上がり、取引量は限られている。豪州産ボーキサイト鉱石は雨季にもかかわらず中国向けの出荷は通常通りで、海上運賃も堅調に推移している。インドネシア産ボーキサイト鉱石は、積出港の天候悪化の影響を受け、供給が逼迫している。通常の出荷再開にはまだ時間がかかり、春節明けの価格上昇が予想される。

冬季オリンピックおよび環境保全対策の影響を受け、春節連休中に中国産ボーキサイトは生産量が落ち込み、取引はほとんどなく、アルミナ精製工場は在庫の消化を中心に通常の生産が行われている。このため春節明けには価格の上昇が予想される。

山東省：山東省遼城、濱州、淄博等地域のアルミナ製造業者は国の政策に沿い、焙焼炉の操業停止もしくは自粛等の措置を取っている。焙焼炉の操業率低下がボーキサイト消費量への影響は小さく、1月のアルミナ工場鉱石消費量はほぼ通常通りで、2月の鉱石需要量に変動はない。

山西省：アルミナ製造業者の原材料仕入係の報告によると、春節連休中、山西省にある主な国営鉱山は稼働停止と販売中止を実施したため供給不足が生じ、個別契約で対応している。山西省孝義、柳林および晋中などの地域にあるアルミナ業者は焙焼炉操業自粛措置を取っているが、ほとんどの業者について鉱石消費量が通常通りで、2月に大きな変動は見られなかった。某アルミナ業者は環境保全のために生産ラインを１本停止して、現在のところ1本のみの片肺稼働。生産回復の見通しは立っていない。

貴州省：貴州省の市場は春節前とそれほどの変化はなく、連休中に同地域におけるボーキサイトの価格に大きな変動は見られなかった。

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