投融資:アルミダイカスト業界は大規模な統合へ(注目)
国信証券は研究レポートで、自動車のスマート電動化を背景に新しい車種への更新期間が短縮している中、ダイカストメーカーの統合化の動きがあり、これによりハードウェアの標準化が高められ、開発サイクルが短縮されていくと発表した。自動車軽量化の流れと新エネルギー車市場の急成長によって自動車用アルミニウムの需要が高まり、自動車製造におけるダイカスト技術は小型部品から高圧ダイカスト、大型、一体型へと徐々に発展してきた。まさにアルミダイカスト業界には明るい将来が期待できる。世界の自動車用アルミ市場の規模は2016年の999億元から2030年には3,630億元に拡大、2030年に世界の大型ダイカストマシンの需要量は約2800台、市場規模は2,240億元、自動車部品ダイカスト製造量は約3.4億個、市場規模は約5.1~6.8億元にまで拡大する。 次に掲げる株に注目することを推奨する:「亞太科技」(002540.SZ)、「明泰鋁業」(601677.SH)、「立中集団」(300428.SZ)、「泉峰汽車」(603982.SH)、「愛柯迪」(600933.SH)、「文燦股份」(603348.SH)。
完成車:テスラがリードしている。スマート電気自動車時代にはダイキャスト製品はが一体型が主流となる。技術は従来の自動車製造工程におけるプレスと溶接を組み合わせ、モデル3のリアシャシーにおける70点を超える部品をモデルYの大型部品2点までに集約、製造コストが約20%削減しされた。溶接・プレス時間は2hから90秒に短縮できただけでなく、精度がアップし原材料のリサイクル率も向上、車種開発周期の短縮などのメリットを享受する。従来の自動車のモデル更新はハードウェアの更新が主で、その更新周期は通常5年であった。スマート電気時代では、自動車自体はバージョンアップが可能な端末になり、更新サイクルを年に1回までに短縮できた。スマート電気化において、製品の差別化が重要であり、自動車を継続的に進化させていく必要がある。一体型ダイカストは、ハードウェアの標準化が進み開発周期が短縮され、よりソフトウェアのバージョンアップ適応できるため、スマート電気時代の主流になるのは必至である。
部品:アルミダイカスト部品は大型化と一体化に発展していく。
自動車の軽量化のニーズに応えるためアルミ合金の適用範囲は徐々にボンネット、フェンダー、ドア、リアルーム、ルーフ、完成車などに広がり、従来の鋼鋳物を中心とする大型部品から拡大していくことが予想されている。 製造工程を見ると、テスラ社は業界をリードし車体のプレス加工と溶接から統合ダイカストへと発展させてきた。ダイカスト部品に替わったのは主にプレス加工、鋳造、鍛造の3つの主要工程で、それぞれの重要部品は高圧ダイカスト、大型化、一体化がなされている。
アルミダイカスト業界は将来性が高く、ますます国産化が進む。
2030年に一体型ダイカストが適用できる部品はフロント、ミドル、リアのシャーシ、バッテリーパック、モーター電気制御ハウジング、サブフレーム、ドア×4、リアカバーの計9部品となり、新エネルギー車での一体型ダイカスト普及率が60%、従来車の一体型ダイカスト普及率が30%だと想定して、2016年と2030年との川上アルミ材に関るデータを比較してみた場合、乗用車単車アルミ材使用量は約110kgから242kgに、世界の自動車用アルミ材市場規模は999億元から3,630億元に成長すると予想されている。大型ダイカストマシン:当行は、2030年世界の大型ダイカストマシン需要量は約2,800セット、市場規模は約2,240億元になると予想している。 川下部品:当行は、2030年、世界の自動車部品の大型ダイカスト件数は約3.4億、市場規模は約5.1~6.8億元に成長を遂げるだろう。製造計画と技術開発に取り組んでいる企業に注目することを推奨する。その代表例としては川上については、「亞太科技」、「明泰鋁業」、「立中集団」など自動車用アルミ材メーカーが挙げられる。川下については、「泉峰汽車」、「愛柯迪」、「文燦股份」、「旭升股份」、「拓普集団」などいち早く大型ダイカスト装置の整備に乗り出した。
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