BYD 非鉄金属製錬事業を追加

5月12日、BYD自動車工業(「BYD」)は経営範囲拡大の変更を発表した。経営範囲は非鉄金属製錬と非金属鉱物製品、電池の製造、資源リサイクルの技術開発、選鉱技術の研究を新たに追加した。企業の調査情報によると、同社は2006年に設立され、代表者は王伝福。登録資本金は約37.58億ドル。

電池業界の関係者によると、電池製造には上流の材料資源の確保が生命線であるという。上流で原材料を確保し、下流で資源をリサイクルすることは、現在の資源の制約下にあって、原料問題の強力な解決策の一つである。

新エネルギー車への需要の高まりに伴い、上流の原材料が不足し、価格が高騰している。 バッテリーグレードの炭酸リチウムを例にとると、価格は2021年初5万元/トンであったものが現在は約50万元/トンに上昇し、過去1年間で約10倍に上昇した。SMMの最新の見積もりによると、バッテリーグレードの炭酸リチウムの価格は46.15万元/トン、工業グレードの炭酸リチウムの価格は万42.65元/トン、水酸化リチウム(粗粒子)の価格は46.9万元/トンである。

上流にあたる原材料の価格上昇は、下流の自動車メーカーにコストの上昇圧力をかけている。2022年以降、コストの上昇に対処するに、Tesla、BYD、NIO、小鵬など下流サイドに位置する自動車メーカーは、数千元から数万元の範囲で複数回の値上げを実施した。

これまで「BYD」は2月上旬、3月中旬、4月に3,000〜6,000元の3回の価格調整を行ってきた。「BYD」は今年の第1四半期に累計販売台数が28.6万台、前年比では423.0%増加し、営業利益は668.3億元、前年比63.02%増加し、純利益は万8.08億元、前年比240.59%増加した。

注目すべきは、販売量、収益、利益は上昇したが、「BYD」の売上総利益率は12.4%と低く、前年同期の12.59%を下回り、過去5四半期で新たな最低水準を記録していることは注目すべき点である。「BYD」の粗利益率が低下する理由の一つは原材料費の上昇である。

江西新エネルギー技術職業大学の新エネルギー車技術研究所の学部長である張翔は、「BYDのような企業が電池の原材料分野に参入することは、今後の業界全体の指針になる可能性がある。上流になるべく早く参入することができれば原材料の供給リスクを減じ、サプライチェーンを安定させることができる」と述べた。

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