先行きの経済悲観的 アルミ価格に下振れリスク

1.欧米を覆うインフレは主要な問題:

欧州中央銀行が9月の利上げ幅を50bpまたは75bpのいづれを選択するか議論を呼んでいる。また9月の米連邦準備制度理事会で少なくとも50bpの利上げが予想されている。このような欧米の相次ぐ利上げにより、世界経済は少なくとも今年中の需要の回復は望められないだろう。

2.生産活動国内外で想定以下:

2022年1月~7月の国内累積電解アルミの生産量は2305万トンに達し、前年同期比1.4%増となった。7月の国内電解アルミの生産については、甘粛、雲南地域の再開について、水力発電が主なエネルギー源である四川地域での、熱波による電力供給不足で、増加率が鈍化した。電力制限によるアルミ生産の削減量は約100万トンにのぼると予想され、直近での生産の全面再開にはまだ時間がかかる見込みである。

3.電力制限によるアルミ産業の稼働に影響

国内電力送電網の整備に伴い、アルミケーブルの敷設率が上向いた。また中間製品である、アルミ板・帯・箔とアルミ形材の稼働状況は、電力制限により低下度合いが異なる。全体的に、電力制限によってアルミ川下の加工企業が制限された程度に応じて減産を余儀なくされたものの軽微であった。熱波襲来の緩和とともに、生産の再開が期待される。

総括:

SMMのデータによると、国内電解アルミの減産量は約100万トンに及んでいる。川下の需要は堅調さに欠け、散発するコロナ感染によるロックダウンにより、非鉄金属市場全体が需要と供給が共に弱いパターンに陥って行くであろう。中長期的には、経済は悲観的。よって非鉄金属の価格の反発力は弱いと予想する。

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