電解アルミの製錬コスト 3ヶ月連続の下落(注目)

「安泰科」によると、2022年9月の中国電解アルミの加重平均コスト(税込み)は1万7482元/トンで、前月比182元/トンの下落。その比率は1.0%。7月から3ヶ月連続の下落を記録した。また、9月の業界全体の予想平均利益金額は1,038元/トンであり、前月より105元/トンの増。

速報によると、9月中国の電解アルミ生産量は約336万3千トンで、うち12.6%が赤字生産を余儀なくされた。

主な要因は、9月の電力、アルミナ、アノードなどの原材料・副資材価格が下落し、アルミコストを押し下げた。9月の電力コストは約113元/トン、アルミナは35元/トン、陽極32元/トンの下落だった。その結果製造コストに占める割合はそれぞれ36.7%、35.1%、20.6%だった。

1.電力料金上昇へ:

「安泰科」によると、9月の業界全体の加重平均電力価格は0.443元/kWhで、前期比で1.8%、0.008元/kWh低下した。これから秋冬の暖房シーズンを迎えるが、石炭価格は高値圏で推移するだろう。

2.アルミナコストは穏やかに低下:

アルミ企業、9月のアルミナの平均スポット価格は2,920元/トンで、前期より30元/トン(1.0%)の微減だった。

3.アノードコストは上昇へ:

9月のアノードの平均価格は7,212元/tで前期比71.3元/tの低下となった。

全体として、アルミナコストに下げの余地が残るものの、アノードコストの上昇が埋め、電解アルミのコストは上昇に向かうと考えられる。一また、最近の停電時間や生産の再開コストを考慮すると、一部のアルミ工場では実際のコストアップが見込まれる。

アルミ価格は、コストの増加と供給制限、そして世界経済の低迷とドル高などによって、アルミ企業の利益が減少していくことが予想される。

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