浙江省による再生アルミ市場調査レポート

1.調査の背景:

現在、中国南西地域では電力の供給が逼迫している。四川省では、7月〜8月の、渇水と熱波を受け生産調整の措置が取られ、電解アルミは100万トン強とほぼ完全に停止した。8月末時点では、3万トンを残すのみの稼働状況であった。完全回復は、早くとも10月〜11月以降となる見通しである。雲南省などでは、9月中旬から乾期に入っており水力発電量が十分得られず、アルミ製錬所は生産削減に入っている。その結果約30%(150万トン)以上の生産量が削減される見込みである。

アルミ製品の材料の一つである再生アルミ一次アルミ生産量の約20%を占め、省エネ・炭素排出量の削減効果が顕著であることから注目されている。「安泰科」によれば、1トン当たりの再生アルミの炭素排出量は0.23トン、電解アルミの約2%に相当する。

2.業界の現状について:

アルミ合金・インゴット・ダイカストメーカー間で、競争が激化している。一部の川下企業からの受注量が減少している一方、大型企業は原材料調達ルートに恵まれ、シェアを拡大している。業界では再編が迫っていると言われている。

3.アルミスクラップの供給逼迫と、需要の後退:

自社でアルミスクラップの回収ルートを持つ企業、または海外にアルミスクラップの回収会社を持つ企業は例外として、これ以外の多くは、アルミスクラップの確保難に直面している。

昨年のアルミ価格の高騰で多くの川上メーカーが高値で買いだめしたこと。今年の四川省と雲南省における電力制限による生産規制が敷かれたこと。これらにより足元のアルミ取引活動は鈍化している。その結果スクラップの発生量が減じられ供給の逼迫を一層際立たせている。

一方、需要面ではコロナの影響により、6月以降、多くのアルミ合金・インゴット・ダイカスト企業の受注量が減少した。新エネルギー車向けの企業の受注量がやや多いが、他の分野での減少で、全体的に中・小型企業の受注量は約4~5割まで減少したと推測される。現在、川下の企業は大きな在庫を抱え、受注生産に絞った生産活動に移行している。

各社調査の詳細については、本サイトでご確認ください。

尚、お問い合わせは:songzhiguang@bjpait.com

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