2022年中国の輸入ボーキサイト需要量について

近年、アルミナ需要の継続的な拡大に伴い、ボーキサイト鉱石の需要は急速に増加しており、2011年の需要は1億トン超え、さらに2018年には2億トン以上に上昇した。国内資源と備蓄力の不足のため、生産は輸入に大きく依存している。過去10年の間に、中国の鉱物需給は大きく変化した。

2005年までは、中国は主にアルミナを直接輸入しており、それゆえボーキサイトの海外依存度は低かった。中国がアルミナ生産能力の向上のために輸入ボーキサイトを使用するにつれ、その需要は増加し続けている。2021年の中国のアルミナ生産能力は9,015万トン/年で、そのうち輸入ボーキサイトを使用したアルミナ生産能力は4,210万トン/年で46.7%を占め、国産鉱石を使用したアルミナ生産能力は4,805万トン/年で53.3%を占めている。輸入ボーキサイトの需要は1億1700万トン、国産ボーキサイトの需要は1億1000万トンで、それぞれ需要の52%、48%を占めている。

アルミナ生産は資源集約型産業であり、生産地域は主にボーキサイト採掘地の周辺に配置されている。中国のアルミナ生産は主に山東省、山西省、河南省、広西省、貴州省、重慶市、雲南省、内モンゴル自治区の8省に分布しているのはそのためである。その中で、貴州省、雲南省の企業は、主に国産鉱石を採掘している。山東省、重慶市の企業の生産は、主に輸入鉱石から生産している。山西省、河南省、広西省、内モンゴル自治区の企業が近年輸入ボーキサイトを使って年々生産量を増加している。

輸入ボーキサイトの使用方法は2種類に分けられ、1つは港を活用することで、このモデルは主に山東省、広西省、内モンゴルに見られる。現在建設中または計画されているアルミナプロジェクトはほとんどこのモデルである。もう1つはプロセス改造によるもので、国内の鉱石生産能力を使用していたものが、輸入鉱石を生産に使用するようになり、これらの生産能力は主に河南、山西、重慶に集中している。統計によると、2018年以降に改造された輸入鉱石の生産能力は1200万トン/年に達し、輸入鉱石の生産能力の28.5%を占めている。

2022年には660万トンの国内新規プロジェクトが完成する見込みで、プロジェクトの多くは沿岸の港湾地域に敷設され、主に輸入鉱石が使用される。その中でも、2022年前半には博賽、天桂、河北文豊の3つのプロジェクトが稼働する合計520万トンの生産能力を持つ。現在、国内で使用されている輸入鉱石の数を加えると、2022年の中国の輸入鉱石によるアルミナ生産能力は4730万トン、輸入鉱石の需要は1億3200万トンになると予想される。 

一方で、国内ボーキサイトの貢献度は不調である。長年の大規模な採掘の後、国内の鉱石資源だけでは巨大なアルミニウム産業の原料を賄うことができず、常態化した環境保護のプレッシャーも大きく、採掘活動は大きな制約を受けている。将来的には山西、山東地区の企業が引き続き輸入鉱石の生産能力の使用を増加させていくと予想される。「錦江集団」は、技術転換により輸入鉱石の使用能力を引き続き高めていくと言われており、同社のアルミナ工場の輸入鉱石需要は、2021年に比べて約400万トン増加し、2022年には1,200万トンに達すると予想されている。

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