国産ボーキサイトの現況(注目)

1.2021年度のマーケット・レビュー

国産ボーキサイトの価格は年前半では安定していたが、後半では自然災害や環境保護など様々な外部要因に影響され大きく変動した。河南省鶴壁市の炭鉱事故をきっかけに災害防止が重視されるようになり、むやみな開発を制限したりや保安監督の強化が図られた。洪水など異常気象の影響で山西省や河南省で鉱山開発が制限された他、環境保護のための採掘が禁止され、国産ボーキサイトの供給に制約がかけられたケースが多く見られる。

2.2022年度の現状と動向

2月から3月にかけて、国産ボーキサイトの価格に大きな変動は見られなかった。2月初め、春節と冬季オリンピックの影響を受けて、北部では採掘が停止されたボーキサイト鉱山があり、また多くのアルミナ工場では国の政策に基づき減産措置が取られた。その結果ボーキサイトの在庫取り崩しが進められた。

3月に開催された全人代と全国政治協商会議の会期中多くのの鉱山は操業が再開できなかった。また閉幕後も再開の許可に多くの日数を要し、国産ボーキサイトの供給が滞った。

南部では、2月初めに広西省百色市がコロナ禍に見舞われ、周辺のアルミナ工場は政府の感染予防対策に沿い相次いで閉鎖された。鉱山の中には定められた予防対策が取られ、安定した生産活動ができていたものの、ボーキサイトの輸送が制限された。その結果減産に追い込まれたアルミナ工場もある。貴州省では、21年末以降ボーキサイトの供給不足が続いており再開が待たれている。また同省では採掘時に土地使用料が徴収されるようになったものの、採掘者側からの抵抗が強く、まだ徴収ができないでいる。

現在のところ、貴州省の鉱山は順調に操業を再開しており、天候が回復すれば大量の出荷が可能である。

今の状況から見て、国産ボーキサイト価格は外的要因にもっと大きく影響されている。環境保護のための査察や鉱山の管理強化などによる影響が継続しているうえ、広西、重慶、山西、河北等地域のアルミナ・メーカーが相次いで操業を再開したため、供給が需要に追い付かない状況がますます深刻化し、改善の見込みはまだ立たない。今後、徐々に鉱山が操業を再開し、供給不足が少しずつ緩和されていけば、国産ボーキサイト価格は安定するであろう。

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