アルミの川上原料、高値を維持

ボーキサイトの主要鉱山を有する山西省や河南省では中小規模の鉱山の稼働率が低く、全国的に供給不足の状態に陥っている。十月北京で開催される共産党大会に向けて、地方におけるEHS規制が強化される。山西省では一部の中小規模鉱山は一時的な稼働を停止させられている。この規制は多くのアルミナ製造メーカーの自社鉱山にまで及んでいる。例えば、「山西森沢」は稼働を停止しており、党大会の閉幕を待ち再開の予定である。また河南省では数か月前から稼働を停止しているが、ほとんどの企業は再開のめどが立たず、そのうえ火薬など発破用品に関する規制が強化されたことも手伝い、ボーキサイトの生産量は一段と落ち込んでいる。

一方ボーキサイトの輸入価格は高止まりしたままである。4Qのオーストラリア産ボーキサイトの見積価格は小幅に値上がりした。長期供給契約のインドネシア産ボーキサイトは通常通りに輸入されており、CIF価格は70~72ドル/㌧間で止まっている。先週、山西省孝義市で発生した新型コロナウィルス感染拡大の影響で、同省は河北省の港に陸揚げされたボーキサイトの同省内への移送を差止めた。現在、米ドルの為替相場は7.2元を割り込み、そのため元への換算価額が増加したため、買い渋りの傾向が強まりつつある。

9月中旬からアルミナの取引価格が下がり続けているが、水酸化ナトリウム、石炭、天然ガスなどの原材料価格は一斉に上昇しているため、精製メーカーの損失は拡大している。ただし、まだ広範囲にわたる減産には至っていない。更に、4Qには新規に立ち上がった工場があり、中国国内におけるアルミナの供給過多に改善の兆しは見られない。目下のところ、精製工程に投入されている原材料はまだ価格が今ほどの価格ではなかった時期に調達した在庫が引き当てられている。先々の手当てを考慮し、一部のメーカーは原料の値下げを要請しているもののボーキサイトの供給タイト故に叶わず、依然として高値に張り付いたままである。

製造コストの高騰による損失拡大でアルミナの減産に踏み切るメーカーが散見されるようになってはいるものの、減産規模が一段と拡大しない限り、ボーキサイトの高値は当分続きそうである。

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