上場アルミメーカー23社、2021年の業績予想を発表

純利益アップ率は80%以上:

春節明け、世界的な供給不足と中国国内における新型コロナ感染症流行の影響をうけて、アルミ価格は上昇を続け、23,000元の高値を突破。アルミ価格は昨年も大幅な上昇を遂げ、上海先物取引所のアルミ相場の年間上昇率は33%に達し、2022年の年初から今日までの上昇幅はすでに12%を超えている。

これにより、2021年には多くのアルミ関連企業が著しく業績を伸ばし、とりわけ大規模な上場企業が大きく利益を上げた。決算発表の期日を前に、多くのアルミ関連上場企業が2021年の業績予想を発表し始めている。データによると、2月9日までに、アルミ関連上場企業が2021年の業績予想を開示した23社の内、予想純利益が増加するのは20社にのぼる。

取り分け予想純利益額が多いのは中国アルミ。親会社株主に帰属する純利益は前年比561%〜615%増の49億元〜53億元となる見込みである。予想純利益の増加率で最大を記録した「神火集団」の予想収益は前年比767.0%増の31.6億元を見込んでいる。

「明泰鋁業」の業績予想は、同社の親会社株主に帰属する当期純利益が前年比73~82%増の18.5~19.5億元である。報告書によると、「明泰鋁業」のトン当たり年間純利益は前年同期比42%~50%増の1,548~1,632元で、昨年度に比べ収益力は大幅なアップを予想している。これは主に自動車の軽量化、新エネルギー、新消費など高付加価値分野における産業構造の最適化と新エネルギーの需要増加がアルミ板・箔業界全体をけん引し、かつ再生アルミ部門が利益率を向上させた。報告書によると、現在のところ「明泰鋁業」が使用するアルミ材の70%は再生アルミで、一次アルミと比較して調達面でコストメリットが大きく、販売面でも徐々にグリーンプレミアム選好効果が顕著になってくると予想している。

「鼎盛新材」は2021年に黒字化を達成した。前年同期の1,499万元の損失に対し、今年の純利益は4.1億元~4.5億元になる見込みである。大幅な利益増は、2021年に世界の新エネルギー車の市場が加速的に成長し、パワーバッテリー需要が伸びたことにより、アルミ箔の需要が大幅に増大したことにある。パワーバッテリー用アルミ箔は製品の付加価値が比較的に高く、会社全体の利益増加につながったと指摘されている。各種データによれば、「鼎盛新材」は中国におけるリチウムイオン電池用アルミ箔の最大手で、出荷量はグローバル需要の約3割を占めている。このほかにも、2021年度にあげた親会社に帰属する純利益は、「雲南鋁業」は前期比263%~277%増の32.8億~34.0億元。「天山鋁業」は前期比100.28%増の38.3億元の見込みである。

「豪美新材」が発表した2021年度業績予想によれば、同社の通期利益は前年比14.73~29.39%増の1.3~1.5億元となる見通しである。報告書によると、事業規模の拡大と、自動車用軽量材料および部品等主要製品の生産・販売量の増加を含むIPO投資案件がその生産を開始したことによって、会社の収益と利益がともに増大した。近年「豪美新材」は自動車用の軽量材料市場でシェアを拡げつづけ、華南地区における最大手にまで成長した。

「天山鋁業」の発表によると、中国の脱炭素戦略を背景に、2021年に同社の電解アルミ生産能力が更に増強し,同時に一部の重要地域におけるエネルギー消費のダブルコントロール政策の実施と電力不足などの影響で、アルミニウム地金の供給逼迫が継続している。一方需要が依然として旺盛なため、アルミ業界全体に熱いブームが維持されており、2021年のアルミニウムインゴット平均価格は同期比約33.6%増となった。

アルミ価格は相場もので上昇し続けるわけでもなく、産業の転換と質の向上は依然として成長の鍵である:

上場会社の23社が公表した決算報告書によれば、2021年のトピックスであるアルミ国際価格の上昇、新エネルギーや自動車軽量化等分野における需要増加および再生アルミ業界の成長などが、業界における上場企業の業績を押し上げた。それらの要因の中でも、アルミ価格の上昇による影響が一段と強い。現状ではアルミ価格は複数の要因により高値が維持されている。しかし、材料価格の上昇で好業績を維持し続けることは不可能であり、中国のアルミ業界にとって依然として産業転換と質の向上が重要であるという。そのため研究開発への取組みの強化、産業チェーンの拡充、付加価値の向上などがアルミ産業成長の鍵となろう。

免責事項について:
・掲載したニュースは、すでに公に発表された諸情報を日本語に翻訳してお届けしています(情報源は問い合わせ可)。
 ニュースの内容は、本サイトがその見解を支持することを意味するものではなく、必ずしも正確性・信頼性を保証するものではありません。
・本サイトに掲載されている文章、画像、音声、映像などの著作権は、原権利者に帰属します。本サイトおよび原権利者の許諾を得ずに、私的複製やアップロードすることはできません。
・本サイトは、本サイトにおけるコンテンツの不適切な複製または引用によって生じた民事上の紛争、行政上の処理、およびその他の損失について責任を負いません。
・本サイトに掲載されている資本市場や上場企業に関する記事は、いかなる投資助言を行うものではなく、投資案件についての助言として利用する場合は、自らの責任で行ってください。
・誹謗中傷、宣伝行為、および法律・当サイトのポリシーなどにより禁止されているコメントは、管理人の裁量によって承認せず、削除することがあります。

コメントを残す

コメントを投稿するには規約をご確認のうえ、会員登録をお願いします。【会員規約】

会員の方はこちらからログインをお願いします。 【ログイン】