アルミ価格は過去最高値に迫る

2月9日ロンドン金属取引所(LME)アルミ相場は昨年の高値を突破、3,333ドル/トンをつけ2008年の最高値3,380ドル/トンに迫っている。銅の価格相場に比べて、最近20年間のアルミの価格はほぼ底上げされておらず、新型コロナウィルス感染拡大後の最低価格である1500ドルは1990年代と大差ない。原料確保の難易度を比べると銅はアルミ以上に高い。2006年以降の価格の動きを比較してみると銅価格の上昇はアルミ以上に厳しさがみられる。現在のアルミ価格高騰は、マクロ要因に加えて、生産能力は拡大してはいるものの稼働率が低下していることによる。

12月の国内生産能力は3,792万トン/年に回復した。主に雲南省、内蒙古自治区、山西省などの地域にある操業を自粛していた一部のアルミ工場が生産を再開したためである。調査によると、雲南省の一部の製錬工場は生産再開の足取りが遅く、また広西省の某製錬場では、新型コロナウィルス感染症の影響で電解槽の稼働が停されたため、生産能力は42万トンほど減少した。したがって、供給は短期的にはタイトであるが、将来的には増加していくことが期待される。2022年に、電解アルミは操業再開と新規の立ち上げによる生産能力の増分量は320万トンになる見込みである。通年での生産能力は4000万トン、年間生産量は前年同期比1.2%増の3900万トンが見込まれている。欧州エネルギー危機は当面続き、短期的にはアルミの供給は逼迫する。最新の情報では欧州の減産量は69万トン、今後更に約5万トンの減産が計画されており、通常生産能力への復帰は第2四半期以降となる。供給が追い付くのは今年後半にずれ込む予想である。

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