迫る電力不足によるこれからのアルミ相場

直近の熱波と干ばつで、アルミニウム市場は短期的に供給不足に陥るとみられている。しかしマーケット参加者の多くは供給不足の影響を限定的と見ているようだ。その影響度は昨年の減産に比べればはるかに軽微と推測している。

まず、四川、重慶地域電解アルミの生産能力は、国全体から眺めるとその占める割合は高くない。四川省は約2.5%、重慶は約1.1%を占める程度である。昨年は主に雲南、広西、内モンゴルなど広範囲で減産が図られた。昨年の減産は主に水不足とエネルギー消費のダブルコントロールによるものだったが、今年は水不足の理由によるものだけである。

一方、熱波による電力の供給制限が雲南省に代表される電解アルミの重要産地にも、広がりを見せるのか、今後注意すべき点である。しかしながら、9月中旬からの降雨量が大幅に増加することが予想され四川省のように熱波による電力供給不足が起こりうる可能性は低いと推測される。また、8月には、雲南省で何社かが新規稼働と停止していた生産能力を再開する予定されていることからも、雲南省では、電力不足の問題に直面しないと期待されている証左でもある。

要約すると、今回のアルミ生産削減量が影響は短期間で、下流の需要がまだ回復しきれていないことから、短期的にアルミ価格の上昇スペースは限定的と考えられている。9月のアルミ相場は下落傾向にあるだろう。

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