雲南省アルミ生産量の削減 本日から

今夏雲南省の主要ダムの貯水量が前年に比らべ大きく減少しているため、電力供給問題に追われている。電解アルミ業界は再び生産制限という現実に直面しているのだ。財聯社(メデイア)の記者が現地のアルミ生産企業からヒアリングしたところ、関係企業は本日(9月14日)から10%の生産制限開始の通知を受けたことを明らかにした。

「五鉱期貨」研究センターの王震宇氏が記者に語ったところによると、雲南地域での現在の総生産能力(電解アルミ)は521万トン。年末まで10%〜20%の生産削減がなされたなら、影響量は18万〜40万トンに達すると見込まれる由。

今年は降水量が歴史的に少なく、電解アルミ業界は大幅な減産を余儀なくされた。現在は電力供給が戻りつつあり、一部の企業では生産の再開に向かっている。

中国に限らず世界の電解アルミ業界も減産を強いられている。ヨーロッパの電力価格は過去最高をつけ、アルミの生産削減量は120万トンに至ったが、まだ回復の兆しは見えない。これから冬に向かい、ノルウェーやアイスランドなど水力資源が豊富な国々では、電解アルミの生産能力にも少なからず影響が及ぶであろう。「民生証券」の調査によると、減産による規模は約200万トンと予想する。

現在、世界の電解アルミ市場は、需給共に縮小している。王氏によると、四川や雲南の生産量は減少しているものの、国内全体では昨年より増えているという。新型コロナ感染拡大で川下産業の稼働率はまだ低く、9月の各産業・業界の需要もまだ盛り上がりの兆候は見られない。

現在の電解アルミ在庫は歴史的な低水準にあるが、一旦景気に回復の兆しが見えると、まず最初にアルミニウム価格は反発するであろう(民生証券)。

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