日本の2022年上半期アルミ出荷実績
1.再生アルミとアルミ合金の出荷実績軒並み減少:
再生アルミとアルミ合金の出荷量は前年同期比12.4%減の35.8万㌧。そのうち、鋳物は6.1%減の9.86万㌧、ダイカスト製品は16.9%減の18.97万㌧、板類は3.7%減の2.73万㌧、押出材は17.3%減の0.77万㌧、合金材は9.4%減の1.2万㌧、製鋼向け脱酸材も5.4%減の2.2万㌧だった。
2.アルミ圧延材の生産出荷実績:
圧延品の生産量は93.96万㌧、出荷量は94.3万㌧で、双方ともに4年連続で100万㌧を下回った。主な内訳は、板類の生産量は1.9%増の60.04万㌧、出荷量は0.7%増の59.74万㌧で、ともに2年連続の増加であった。押出材の生産量は3.0%減の33.93万㌧、出荷量も減少し2.4%減の34.56万㌧。箔の生産量は7.9%減の5.67万㌧で出荷量は8.9%減の5.68万㌧だった。
3.板類と押出材の出荷実績:
3.1.板類の出荷実績:
板類の総出荷量は0.7%増の59.74万㌧で、2019年同期実績を上回った。このうち国内向け出荷は0.2%増の50.50万㌧、海外向け出荷は3.9%増の9.24万㌧だった。
需要を用途別でみると、コロナの影響で中国からの部品の供給に遅れが見られ、自動車の日本国内生産が大幅に減少その結果、輸送分野向けの需要量は14.6%減の9.12万㌧と落ち込みが見られた。飲食店への時短要請が解除され、家飲み需要が減少したことを受け、食品分野の需要量は0.4%減の20.33万㌧となった。金属製品、電気機器、建築分野向けなど需要量は前年同期と比べそれぞれ+22.9%、+3.5%、+12.1%となった。
3.2.押出材の出荷実績:
新築住宅着工数が回復し、建設分野向け需要は前年を上回ったものの、自動車分野での大幅な需要減を補うには至らず、総出荷量は前年同期比2.4%減の34.56万にとどまった。分野別でみると、需要が最も大きい建設分野への出荷量は1.9%増の20.60万㌧、二番目に大きい需要を抱える自動車製造業は17.8%減の5.71万㌧に止まった。いっぽう、金属製品向け需要は0.8%増、機械製造向けの需要は7.9%増だった。
4.箔の出荷実績:
国内・海外向けを合算した総出荷量は前年同期比8.9%減の5.68万㌧。このうち、国内向けは8.5%減の5.13万㌧で、海外向けは12.3%減の0.55万㌧であった。
部品の供給遅れによる自動車生産台数の減少を受け、熱交換器とリチウムイオン電池の需要がそれぞれ6.9%と19.5%減少し、その結果箔需要も前年同期比で14.6%の減少だった。包装用途は材質の変更があり、食品包装用アルミ箔の需要は2.4%減の1.19万㌧まで下げを打った。化学工業向けの需要は18.6%の増加したがタバコ、建設向けは前年同期を下回った。
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