「中国五鉱」レポート:2023年のアルミ供給過多。不動産が前半期の需要を下支え(上)

レポートの要点:今年前半のアルミ供給は、中国雲南での電力制限の影響を受け厳しい状況が続くだろう。一方海外では天然ガス価格の下落や生産再開など全体的には増加すると見ている。

アルミ需要については、海外での景気後退が予想されるが、国内の不動産政策への肝いりと太陽光発電および順調な新エネルギー車向けの増加を勘案すると、国内需要は海外以上の好調さが予想される。

海外では、アメリカのインフレ高進や予想外の雇用増加により、米連邦準備制度理事会(FRB)は金利政策を再び転換することが予想される。その結果消費は昨年比で大幅な増加は見られないだろう。以上から全体的に供給過多を予想する。

2023年の相場予想:

上海アルミ価格:18000~19000元

LME3か月先渡し価格:2200~2600ドル

アルミナ:

1月の中国アルミナ生産量は小幅な減少。価格は堅調。2月には貴州省や山西省で一部のアルミナ工場が再開の予定。また河北省文豊新材料の120万トンが稼働し、中国内総生産量は昨年同期比で10.7%増の583万トンにのぼると予想される。

電力コスト:

現在、国内のアルミ製錬工場の主力となっている電力源は石炭。水力発電の割合は年々上昇しているものの、火力発電の割合は依然として80%を超えている。年初の燃料炭価格の急落に伴い、製錬コストは大幅に下落した。

国内の石炭在庫は引き続き増加しており、燃料炭価格は当面弱含みと予想している。

陽極炭素棒:

解アルミ製錬で、大きなコストを占めている陽極炭素棒の価格は、年初大幅に下落した。陽極炭素棒の価格は、主に石炭タール石油コークスによって決定される。2023年に入りいずれの原料が著しく下落していることが要因である。そのため電解アルミ製錬コストが低下している。現在、石炭価格は比較的低い水準にある。

製錬会社の収益状況:

電解アルミのコストのさらなる低下余地は小さいと思われるが、すでに十分な利益を享受していると思われる。

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