カナダ・中国製のアルミ製品に追加関税を
カナダのジャスティン・トルドー首相は今年10月1日から中国製の電気自動車に現行の6.1%に100%の関税を加えて合計106.1%を課し、10月15日からは中国製の鉄鋼・アルミニウム製品にも25%の追加関税を課すと発表した。
また、カナダクリスティア・フリーランド副首相兼財務相は中国製のバッテリー、バッテリー部品、半導体、主要鉱物、金属、ソーラーパネルに対して課税するか否かについて、30日間に亘る協議を開始すると述べた。
カナダ政府は、電気自動車(EV)分野における中国の不公正な貿易慣行への対抗策を協議してきた。この過程で、関係者は、中国政府による広範な補助金や、労働衛生・環境基準の欠如など、中国との不公正な競争に関する懸念を共有した。不公正で非市場的な行動や政策、慣行から利益を得ている中国の生産者が、カナダを含む世界中の生産会社の投資を危うくし、それによってこれらの部門の労働者や企業を脅かし、カナダの長期的な経済安全保障を損なっていると指摘した。中国政府がこれらの産業で負担している多額の補助金やその他の非市場的な政策や慣行は、カナダ企業の長期的な存続の持続性を損なうとしている。
鉄鋼とアルミの分野で、カナダは同盟国、経済協力開発機構(OECD)と、中国の構造的な過剰生産能力を所持していることと、それが世界貿易に及ぼす影響について、以前から懸念を指摘してきた。中国は世界最大の鉄鋼生産国であり、2023年までに10億トン以上(世界生産の54%)を生産するまでに生産力を増強してきた。世界的に需要に弱さがあるにもかかわらず、中国は2018年以降1,860万トンの生産能力を追加している(カナダの総生産能力よりも多い)。同様に、OECDによると、中国の一次アルミニウム生産能力の占める割合は過去20年間で世界の11%から59%に成長し、中国政府の投資は2013年から2017年だけで700億ドルに達した。
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