国内再生アルミロッド市場のオペレーション分析

国内再生アルミロッド市場のオペレーション分析：

昨年のアルミニウム価格は振幅の強い相場であった。この影響を受けた再生アルミロッドの価格はおおむね上昇基調にあった。かかる相場環境にあって川下の消費者側は買い急ぎの心理が働いた。3月は需要が回復し始めたが、例年通りの季節性から需要は後退し、10月以降再生アルミロッドの価格は徐々に下落した。これに伴いアルミロッドの加工費は頻繁に見直され下降傾向を辿った。再生アルミロッドのスポット取引市場は、より入手困難な原材料事情のため、価格は一般的に回復し、再生アルミロッドの価格も上昇した。国内の再生アルミロッドの需要は川下の需要状況から判断すると、全体的に低調であった。

再生アルミロッドの生産に変化 ：

「Mysteel」の調査によると、国内の新規に立ち上げられた再生アルミロッドのメーカーは90社以上あった。この90社の今年の総生産量は約200万トンで、昨年比、1.28％の新規立ち上げによる増加であった。国内には再生アルミロッドの製造業者が約150社あり、一定規模以上の企業は約50社を数える。分布を見ると中国南部と中国北部に多く、全国再生アルミロッド製造業者の56％を占めている。中国最大の再生アルミロッド産業は広東省で、約50社が集積している。今年の再生アルミロッドの上位14社の総年間生産能力は約50万トンであった。そのほか江西省、河南省、江蘇省の上位10社を超える企業の生産能力はそれぞれ45万トン、40万トン、26万トンであった。

再生アルミロッドの価格の動き：

国内の再生アルミロッドの主な需要家は主に形材製造業である。おおむね年間の国内需要は約160万トンであり、そのうち南部企業の需要が約65％を占めている。上昇基調の大きいアルミ価格、一部の地域での環境規制の影響などにより、需要家は買い急ぎを控え、相場の様子見を計った。昨年と比較して今年の再生アルミロッドの国内需要は減少した。

しかし全体として、税抜きの再生アルミロッドの価格は1トン当たり2万元を突破する上昇傾向を示した時期もあり、年初の価格は前年比32％アップと過去最高を記録した。その後10月以降のオフシーズンに入ると、冬季オリンピック需要の反動など景気後退が高まり、アルミ価格は上昇しにくい環境となり再生アルミロッドの税抜き価格は最高値から14％ダウンの18,000円にまで下落した。

再生アルミロッドの市場ニーズ ：

再生アルミロッドの生産状況であるが、ピークシーズンには、加工業者が多い受注残を捌く目的で計画的な生産体制を敷く。一方オフシーズンには、受注減少で加工企業の稼働率はより安定に落ち着く。全体的には受注状況は順調である。今年のアルミ価格には大きな変動が見られた。市場参加者には逆風が吹き、再生アルミロッドの生産には一定のマイナスの影響が見られたもの、全体的に需要は大きく、今後の見通しは明るい。ただし、現在のスクラップの供給不足が解消されるまでにはまだもう少し時間がかかるだろう。中国北部は再生アルミロッドの生産拠点としては比較的大きな地域である。今年末には、大気汚染の警告が発せられ、生産の削減または停止に追い込まれたため、少数の企業からは今年の生産量が前年比でわずかに減少する可能性があると報じられた。中国東部と南部での再生アルミロッドのスポット価格が比較的良好であることは喜ばしいことである。春節が近づいている今、少数ではあるが、早目に休業に入った企業もあるが、多くのメーカーは受注をこなし続けており納品に忙殺されている現状である。 現在、再生アルミロッドの価格は順調に上昇しているものの、一部の小規模工場は現金の回収に重きを置き

それ故川下の需要家側は様子見に入る企業が増えている。アルミ価格が下落したことで再生アルミロッドの価格について楽観的な見方ではなくなっている。そのため新規の注文を減らしている企業もある。このような状況ではあるが年が明ければこの状況は改善すると予想している。

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