リチウム電池用アルミラミネート業界が生産を加速

リチウム電池の需要が高まるに伴い材料の一つであるアルミラミネートについて国産ラミネートに注目が集まっている。多くの機関による調査報告書によると、アルミラミネートの市場規模は、2025年までに数百億元に達すると予想されている。

一部の企業が電池メーカーのサプライチェーンにすでに切り込んでいるが、一方多くの新規企業がパワーバッテリーの生産会社から認証を受けることに積極的に取り組んでいることが分かった。開かれた市場に向け多くの企業はより明確な拡大計画を打ち出している。

国産アルミラミネートが輸入品に置き換えられていく：

需要の急増、国内技術の向上などの要因により、国内のアルミラミネートは市場に浸透してきた。「投海順新材」は、新エネルギー産業の爆発的発展を背景に、「LG」、「SKI」などのソフトパック電池企業が容量を増やし続け、「BYD」の「ブレードバッテリー」にもアルミラミネートが使用され始めたことを受け、需供バランスが崩れ需要過多の中、コロナの影響と相まって、中国企業が参入の機会を得た。

国内でのソフトパック電池のシェアが小さいことや、技術的な要因により、以前はアルミラミネートの国内での使用が限定的であった。「BYD」のソフトパックリン酸鉄リチウム（小型ブレードとも呼ばれる）電池は、二次封止技術の採用により、ソフトパック（アルミラミネート）パッケージを使用。「ブレードバッテリー」は硬質アルミシェルパッケージを使用しているため、アルミラミネートの需要が増加している。

「新綸新材」は、パワーバッテリー向けのアルミラミネートを、「国軒高科」、「孚能科技」、「LG」などに供給している。12月の発表によると、「蜂巢能源」は2022年から2023年にかけて、子会社の「新綸新能源」は2000万㎡のアルミラミネートシートを購入すると予定しているという。

「天風証券」の調査レポートによると、現在、アルミラミネート市場の70～80％は海外企業が占めており、今後国産品で代替される余地が大きいという。世界のアルミラミネート市場の成長度合いから、国内メーカーの市場は中庸に見積もって2025年に103億元に達し、年平均成長率は51％になると予想される。

業界各社、積極的な事業計画：

アルミラミネート市場が徐々に国産品に開放されていく中で、当業の上場企業が積極的に事業計画を推し進めている。

「海順新材」によると、パワーバッテリーの顧客は生産ラインで製品のサンプルを提供する必要があるという。同社の年間2000万㎡の生産ラインは、2022年に稼働する予定で、その後、パワーバッテリーの顧客に対する認証プロセスを開始する。

「明冠新材」によると、年間生産量1,000万㎡のアルミラミネート投資プロジェクトが試運転段階に入り、2021年末時点で同社の生産能力は2,000万平㎡/年に達していると語った。

「新綸新材」によると、既存の生産能力に加えて、同社の6億6,000万元を投資した新しい生産ラインが計画通りに実施されていることに加え、同社の日本にあった生産ラインも移転されているとのことだ。公告によると、6億6,000万元の新規生産能力は7,200万㎡/年に達する。同社の生産が立ち上がれば、総生産能力は1億4400万㎡/年を超える可能性がある。

「紫江企業」によると、同社は既存の生産能力に加えて、馬鞍山と紫竹のプロジェクトにおいても生産を拡大しているという。「恩捷股份」は以前、アルミラミネートラインの投資に16億円を調達する意向であることを発表しており、同プロジェクトは立ち上げたとともに2億8千万㎡/年の生産能力を得る。

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