アルミ型枠の受注量減少 市場の動向楽観できず(注目)

3月29日、中国型枠・足場協会が「2022年度中国アルミ型枠業界動向と2021年度調査に関する報告書」を発表した。これによると、2021年中国のアルミ型枠の経営は、今までの成長パターンから減速経済下に適応した経営に転換しつつあるという。

マクロ的にみると、2021年にほとんどのアルミ型枠メーカーは合理性に徹し、小幅でも着実な成長を選択した。ある大手メーカーは、自社が保有するアルミ型枠製品在庫の一部をスクラップなどの廃棄処分し、供給側から1,000万㎡の需要を新たに創出した。いっぽう、業績評価の要件を満たすために、上場を既に果たしたか、または上場予定の国内企業のうち、依然として20~30%の拡張幅を維持している企業もある。アルミ型枠業界では新規に参入する企業は少なく、規模も中程度の企業割合が高い。

2021年末現在、全国のアルミ合金型枠の市場流通量は約7,950万m²(規格外型枠を含む)で、増減を相殺すれば、初めてピークから減少に転じたことになる。中国非鉄金属工業協会の統計によると、2021年度中国の建築型枠・形材の生産量は前年比52%減の55万㌧であった。アルミ型枠の補修と取り替えの分も含めると、約2,080万m²の新規増加となった。中国には、アルミ合金型枠を製作するための機械加工・開発・設計・生産・リース・請負などの業務に携わっている企業は860社以上にのぼる。大きく変わりつつある市場のうねりの中で激しい淘汰が行われている一方、業界全体をより健全で持続可能な業態に向かわせる大きな力が市場全体にかかっている。

2022年1~2月にかけて、アルミ型枠の販売価格は大幅に上昇し、平均で900~1,100元/㎡(税抜き)に達する一方、販売量は大幅に減少した。製品の規格・原材料・統計期間・品質・決済方法などが異なるため、価格差を大雑把に捉えるべきであるが、価格帯のうち、900元/㎡未満はわずか6%、900元~1,000元/㎡は29%、1,000元~1,100元/㎡は43%、1,100元/㎡以上は22%。アルミ型枠(旧板)のリース市場では価格競争が激しく、値段は450~550元/㎡に集中して、そのうち400元/㎡以下は4%、400〜500元/㎡のは61%、500〜600元/㎡は35%。

同時期において、中国のアルミ型枠市場は横這いで推移していた。調査に参加した100社以上の企業のうち、新規受注量が前年同期と比べて増加したのは21%、ほぼ同じなのは45%、減少したのは34%となっていた。在庫指数と新規受注指数との相関から前年同期の在庫と比べた場合、増加したのは42%、ほぼ同じなのは45%、減少したのは13%となっていた。資金回収については、不動産業の景気低迷の影響を受けてアルミ型枠のリース市場で資金回収がいっそう困難になり、難しくなったと回答した企業は前年度より大幅に増えて74%で、昨年度とほぼ同じだと回答した企業は16%であった。

また、報告書では2022年度におけるアルミ型枠業界の市場動向について全体的な予測を行った。それによると、見通しは明るいと答える企業はわずか23%、経営が難しくなって楽観視できないと答える企業は52%、平穏に発展すると答える企業は25%であった。競争激化で利益率も投資利益率も低下しているとする企業は45%、今後2年間で競争が一層激しく、もっと多くの企業が撤退すると考えるむきは78%にのぼった。

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