ギニアから大量のボーキサイト輸入

ギニアは、アルミニウムの主原料であるボーキサイトにおいて世界有数の生産・輸出国である。周知されているとおり、インドネシアもボーキサイトの主要な供給国であるが、同国政府は国内アルミ産業の発展を促進するため、未加工のままでのボーキサイトの輸出を禁止している。この禁止措置は、世界のボーキサイト市場の力学に変化をもたらしている。

ギニアの雨季は5月に始まり11月まで。乾季は12月から翌年の4月まで続く。過去から積み上げたデータによると、ギニア産ボーキサイトの生産・輸送の量は雨の影響を受けている。すなわち、例年最初の半年は雨季の2か月を、年の後半は雨季5か月がかかっており、年の後半の生産量と輸出量は前半に比べ減少する。一方、インドネシアの輸出禁止により、ギニアは中国のボーキサイトの主要供給国となっている。中国最大の非鉄金属業界向けのポータルWebサイトであるSMM（上海有色網）の予測によると、2023年通年でギニアからのボーキサイト輸入量は9000万トン以上、前年比約30％増と大幅の増加が見込まれる。

ギニアは、豊富なボーキサイト埋蔵量を誇るため、世界的なボーキサイト需要の高まり、特に世界有数のアルミニウム生産国である中国の需要に対応できる戦略的な立場に位置する。また、中国はアルミニウムの生産量を維持確保するために、ギニアから大量のボーキサイトを輸入している。

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