プリべーク陽極の価格 右肩上がり(注目)

1月以降、国内プリべーク陽極の価格は右肩上がりに上昇、スポット価格は高値を更新した。プリべーク陽極は、主に石油コークスと改質コールタールピッチを混合した後焙焼される。プリべーク陽極の値上がりの主な要因は石油コークスとコールタールピッチの好調な市況による。春節後の山東省の石油コークス工場は、環境保護、新型コロナウィルスなどの影響を受け稼働率が低下した。第1四半期の精製装置稼働率は全国平均よりも低く、石油コークスの供給量が縮小、原料の逼迫が価格を押し上げた。3月の山東省3B石油コークスの月間平均価格は4354元/トンで、前月より696元/トンアップとなった。

冬期オリンピックでシャットダウンを余儀なくされた企業のほとんどは、すでに生産を再開しているが、プリべーク陽極の生産リードタイムが長く、一部企業の生産能力はまだ完全には回復できていない。需要側のニーズの高まりと供給量不足が重なり、プリべーク陽極の供給不足につながった。プリベーク陽極価格は4月も価格が上昇し続けるが、コスト側の上昇幅より小さければ、経営には大きなプレッシャーである。

SMMの測定によると、4月に受け渡しのあったプリべーク陽極のコストは約6440元/トンで、そのうち石油コークスのコストが74%を占め、コスト価格は約4770元/トンである。次いでコールタールピッチがコストの16%を占め、コスト価格は1030元/トンである。4月の業界スポット価格と比べ、プリべーク陽極企業は4月に約143ドル/トンの利益を上げた。

現在のSMM統計にある原料石油コークス価格によると、4月の国内石油コークスとコールタールピッチの市場は高止まりし、また新型コロナウィルスの影響で企業の輸送コストが増加し、短期的には、プリべーク陽極のコストは下がりにくい見通しだ。5月のプリべーク陽極のコストは7310元/トン、先月より最大870元/トン増と予想される。

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